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イタリアでは金曜日に魚を食べる習慣があります。学校の給食でも金曜日は白身魚のフライや舌平目のムニエルだったりするくらい。日替わりメニューのランチがあるピザ屋さんとかでも金曜日には魚のメニューが選べるようになってイタリとかね。もちろん別の曜日でも、魚料理は普通に食べるけれど、そういう習慣もあるということです。

おいらは日本で生活していた頃には、新鮮な魚は生で食べるのが一番おいしいと信じて疑わなかったけれど、イタリアやスペインの料理を知ると、生でなくてもおいしく食べられることを発見しました。これは魚の種類なんかにもよるのだけれど、それこそ活きのいい(小さい)魚をフリット(フライ)にしても、それはそれでおいしいんですね。一般的に魚といえば、イタリア人は割りとシンプルにグリルで焼いて食べるのが好きだけれど、こういう場合は焼くときに香草(ローズマリーノやサルヴィァ)でちょっとした燻製風に風味をつけて、魚の生臭ささを感じないように調理します。それで、どんなイタリア料理でもそうなんだけれど、お皿に盛り付けたらオリーヴオイル(あとレモンと塩)をかけて食べます。ある意味、どんな料理でもほぼ必ず使うオリーヴオイルは、日本での醤油に近い位置付けの調味料ですね。

最近時々ランチを食べに行くピザ屋さんでは、金曜日に限らず毎日2皿目に魚料理も1品選べるようになっています。例えば2皿目の選択肢が「1、豚肉のグリルとポテトのオーブン焼き 2、ステーキとサラダ  3、メカジキのグリルとサラダ」とかね。これに1皿目、飲み物(ワインやビールも可)、カフェが付いて10ユーロです。このお店は中国人経営のイタリア料理屋なのだけれど、1皿目のパスタなんかも(ピザ屋のランチにしては)結構おいしい方だと思います。それで、このお店で一番おいしいと思うのが、魚のミックスフライ(フリットミスト)。これは金曜日の定番みたいだけれど、さすがに揚げ物上手な中国人コックさんが調理するだけあって、なかなかのものです。このお店のお客さんはほぼイタリア人だけなので、このお店のお客さん達はミラノの中華街付近のイタリア人ほど中国からの移民に反対していないと思います。

個人的にはミラノで生の魚というか、お寿司とかを食べに行くことは結構限られていて、我が家でマグロの刺身やかつおのたたきを食べる機会も1年でも数えるほどですね。では、お寿司は好きじゃないのかといえば、やっぱり好きなので、食べるのは夏に一時帰国したときに集中しています。何しろ日本はSUSHI、SASHIMIの本場なので、郷に入れば郷に従えという感じですね。ただ、日本は「ぶっかけうどん」の本場でもあるし「うなぎ」の本場でもあるし「そば」の本場でもあるし「味噌カツ」の本場でもあるからややこしいのです。全ての郷に入ろうと思えば、胃袋に多大な負担をかけることになり、しいては一時帰国からイタリアに戻ってくるころには体重が急増しているという結果を生みます。こういう経験を重ねた末、近年では一時帰国前に急増が予測される分の体重をダイエットして減らす努力をするようになりました。それで春からジョギングで汗をかいているんだけれど、走りこんでいると体の調子もよくなるという副作用を発見しました。こういう副作用は歓迎できるので、あと1週間に迫った日本出発まで、もう少し汗をかこうと思います。


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2008年07月27日 19:19に投稿されたエントリーのページです。

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