火曜日のミラノは雨です。しとしとという感じです。今週は数日最高気温が30℃を下回る予報なので、暑さもちょっと一休みなのだと思います。雨も休んでくれると、もっとありがたいけれど、全く降らないよりはたまに降った方が(水不足とかの心配がいらないので)気は楽かもしれません。
そういえば、日本人の観光客(複数)がフィレンツェの世界遺産「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」に落書きをしたニュースがイタリアでもちょっと話題になっています。というのも、イタリアでは街中落書きがあふれているのが現状で、落書きそのものは(一応法律で禁止されているけれど)慣れていますが、重要な史跡、遺産等には敬意を払うように注意を促しています。近年は街中の落書きでも、現行犯で捕まれば(確か)1500ユーロ程度の罰金が課せられるようになっているみたいです。それでもイタリアでは「落書きは完全には取り締まれないもの」とあきらめている雰囲気があります。ここで言う落書きはスプレーで大掛かりに描かれた物で、ペンで名前を書く程度のものは、むしろかわいい範疇に入るという感覚です。
さて、どういう感じで日本人観光客の落書きがニュースになっているのかといえば、日本のワイドショー等での報道の映像が流れ、「日本では落書きをした野球部の監督はクビになったらしい」とか、自分達の所ではあきらめていた感じの行為に、過剰反応している国もあるといった捉え方での報道になっています。「まあ、あまりススメられた行為ではないけれど、クビにするほどのことでもないだろうに」といった感じかな。これで「新幹線車体に落書きが見付かり運休」なんてニュースがイタリアにも伝わると、これまた別の意味でニュースになりそうです。だって、落書き車両を運休していたら、南イタリアの鉄道なんか走らす列車がなくなっちゃうんじゃないのかと思いますよ。
コメント (4)
数年前までパリの落書きが酷かったけど、ここ2、3年くらいの間に町全体がものすごくきれいになっててびっくりしました。
ちなみに、新幹線の運休は見せしめ(というか、あえてことを荒立てる)的な側面が強いと思います。
投稿者: Kenzo | 2008年07月01日 20:19
日時: 2008年07月01日 20:19
ミラノもここ数年すごくきれいになりました。砂のジェットで建物の表面を洗うサービスの普及が一役買っているようです。あと、アルマーニ氏が「落書きするようなやつはみんな牢屋に入れろ」みたいな発言をした影響もあるようです。この人はなかなかに影響力を持っていて、最近もドゥオモ付近で地面に布をひいて違法に(コピー商品等を扱う)物売りをしている人が多くなりすぎたことをメディアで嘆いたら、翌日からそういう人達の姿が(一時的にしろ)消えたりするんですよね。ただ、落書きにも程度や意味がそれぞれあるので、ある程度は大目に見られる状況もありかとは思います。個人的にはNYのエンパイヤー・ステイト・ビルデングの展望階にびっしり書かれた落書きとかが印象に残っています。
このテのニュースを見る度に、その昔東京の地下鉄に落書きをして新聞沙汰になった友人がいたことを思い出します。キース・ヘリングは日本に生まれなくてよかったね。日本に生まれていたらもっと長生きできたでしょうけれど。
投稿者: hiroshi | 2008年07月01日 21:51
日時: 2008年07月01日 21:51
アルマーニの影響力、すげえ。
日本にはそういう存在の人はちょっと居ないかも...。
投稿者: Kenzo | 2008年07月02日 07:21
日時: 2008年07月02日 07:21
アルマーニという個人がいるのといないのでは、ミラノといいう街の価値も違ってくるくらいの存在なので、影響力もなかなかのものです。メディアでは「アルマーニ王」と呼ばれることもあるくらい。
投稿者: hiroshi | 2008年07月02日 16:12
日時: 2008年07月02日 16:12